大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和37(オ)826 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人樫本信雄、同浜本恒哉の上告理由一について。

原判決は、判示(ロ)の土地の形状、隣接地との位置関係が原判決添付図面のと

おりであること、そのうちの所論の空地部分には、判示(ロ)(1)(2)地上建

物の居住者において使用する物干、便所が設置せられ、右空地部分も右建物居住者

の利用に供せられている事実を確定し、もつて判示(ロ)の土地全体につき地代家

賃統制令の適用があるか否かを判断したものであるから、右空地部分が判示(ロ)

(1)(2)地上建物とは関係のない独立した土地であると主張する所論は、原審

の確定した事実に沿わない事実を前提として原判決に地代家賃統制令適用の誤りの

違法があると論難するものにすぎない。論旨は採用できない。

同二について。

一個の土地賃貸借契約が締結せられ、その目的土地のうちに賃料統制額のある部

分とそれのない部分がある場合に、土地賃貸人が全部について一律に一坪当りの賃

料額を明示して賃料増額の意思表示をなしたときは、賃料統制額のある土地部分に

関する限り統制賃料を超えて増額の効果を生じえないが、右増額の意思表示が一個

の行為である理由をもつて直ちに右意思表示全体を無効としなければならないもの

ではない旨の原判決判示は正当である。原判決に所論の法令違反の違法がなく、論

旨は採用できない。

同三について。

所論の増額の意思表示が、原判決判示(ロ)の土地部分に関する増額意思表示と

(イ)(ハ)の土地部分に関する増額の意思表示であることの認識を不能にするも

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のでない旨の原判決判示は正当であるから、原判決に所論の法令違反の違法がない。

要素の錯誤を云々する所論は、原審において主張のないところであるから許されな

い。論旨はすべて採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 柏 原 語 六

裁判官 田 中 二 郎

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